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日税不動産鑑定士会 会の調査研究



 * * * 『継続地代の実態調べ』 * * *

 日税不動産鑑定士会では毎月、会員の勉強会を開いて、税理士・不動産鑑定士である立場から、特に、不動産の税務と鑑定評価についての調査・研究を続けてきました。その成果の一つとして、継続地代の実態を昭和49年から3年ごとに継続調査し、その成果物を「継続地代の実態調べ」として刊行しています。
 同書は、鑑定業界内での貴重な資料とされているほか、平成9年版の経済白書(P99)には、これらの資料の一部が引用されたり、国会国立図書館からも寄贈の要請を受け納本しています。
 また、この実態調べが地代の紛争解決のために、裁判所における調停にも役立っていることや、地代の鑑定評価の重要な参考資料に位置づけられています。
 ここに目次全文と本文の一部をご紹介します。本書の価格や販売等に関する問合せ先についてはこちらをクリックしてください。

【「継続地代の実態調べ」資料等のご利用に当ってのお願い】
 本書「継続地代の実態調べ」に掲載の資料等のご利用に当っては、地代という賃貸人・賃借人の個人情報にかかるものですので、特に個人情報保護法をお守りくださるようお願いいたします。
「継続地代の実態調べ」取り纏め事務担当
   不動産鑑定士 横須賀 博

                   
【目次全文】
※無断掲載・複製禁止
平成21年版
継続地代の実態調べ

− 目  次 −


発刊にあたって     日税不動産鑑定士会 会長 下崎 寛

T 平成21年版(第13回)「継続地代の実態調べ」をめぐって
 日税不動産鑑定士会  継続地代の実態調べ取り纏め事務担当 横須賀 博 -------------- 5
 はじめに -------------- 5
 1.平成21年版「継続地代の実態調べ」の概要
   (1)調査目的・調査方法等
-------------- 7
   (2)資料の収集方法と調査事項 -------------- 9
 2.平成21年「継続地代の実態」調査結果
   (1)収集資料数
-------------- 9
   (2)地代水準 -------------- 9
   (3)地代の変動状況  ---------------11
   (4)継続地代の平均的活用利子率(土地価格に対する支払地代の割合) ---------------12
 3.地価と継続地代と固定資産税等について
   (1)地価と地代と固定資産税等の関係
---------------15
   (2)公租公課の推移について ---------------15
   (3)継続地代(支払ベース)の公租公課に対する倍率 ---------------16
 おわりに ---------------18


U 平成21年版 継続地代の実態調査の分析結果データ

 別表1〜1
 東京都23区における「継続地代水準(3.3u当たり平均の月額地代)」の推移
その1 高度商業地の場合 ---------------24
 別表1〜2
 東京都23区における「継続地代水準(3.3u当たり平均の月額地代)」の推移
その2 普通商業地の場合 ---------------26
 別表1〜3
 東京都23区における「継続地代水準(3.3u当たり平均の月額地代)」の推移
その3 住宅地の場合 ---------------28
 別表2〜1 東京都23区商業地における「継続地代の平均的活用利子率」の推移
(土地価格に対する支払い地代の割合)の推移 ---------------30
 別表2〜2 東京都23区住宅地における「継続地代の平均的活用利子率」の推移
(土地価格に対する支払い地代の割合)の推移 ---------------32
 別表3 東京都23区における「地代の変動状況」 ---------------34
 別表4 東京都23区における支払地代額の公租公課に対する倍率 ---------------36
 別表5 東京圏における地価公示の地域別対前年変動率 ---------------37
 別表6 平成21年版「継続地代(更新料を含む)の実態調べ」調査票 ---------------38


V 平成21年1月1日現在継続地代の実証事例
 資料1 継続地代及び更新料等調査表
---------------41
 資料2 東京都23区における「継続地代の平均的活用利子率」
(土地価格に対する地代の割合)  商業(業務)用地系の場合 --------------115
 資料3 土地価格に対する地代の割合(活用利子率) 東京都23区:商業地
--------------117
 資料4 東京都23区における「継続地代の平均的活用利子率」
        
(土地価格に対する地代の割合)  住宅地の場合 --------------137
 資料5 土地価格に対する支払地代の割合(活用利子率) 東京23区:住宅地
--------------139
 資料6 東京都23区における支払地代額の公租公課に対する倍率 --------------173
 資料7 東京都23区商業地系における支払地代額の公租公課(固定資産税・都市計画税)に対する倍率
--------------175
 資料8 東京都23区住宅地における支払地代額の公租公課(固定資産税・都市計画税)に対する倍率
--------------187


W 資料提供者氏名

--------------211


<編集後記>

--------------215

※無断掲載・複製禁止
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【本文の抜粋】
※無断掲載・複製禁止
 平成21年版(第13回)
「継続地代の実態調べ」をめぐって
日税不動産鑑定士会
「継続地代の実態調べ」取り纏め担当
   不動産鑑定士 横須賀 博
はじめに
 平成18年に実施の第12回「継続地代の実態調べ」から3年、この度その13回目となる実態調べを実施し、平成21年版「継続地代の実態調べ」として刊行する運びとなった。

 本実態調べは、建物所有を目的とする土地賃貸借すなわち「借地借家法(旧借地法)」の適用下にある既存の借地権に係る「地代」の実態調査である。
 「借地借家法(旧借地法)」においては、「地代が土地価格の変動や経済情勢の変動等により近傍類地の地代に比較して不相当となったときは、その増減額請求ができる」としている。
 しかし、地代は、不動産賃貸市場の中でも、建物の賃料(家賃)のように募集賃料などの情報は全くなく、近傍類地の地代といえども、その情報など簡単には得られない。
 また、地代は土地使用の対価とされるが、土地の取引市場をストレートに反映しているものでもない。本来、地価と地代の間には元本と果実としての相関関係が認められろことが前提とさらるが、特にわが国においては昭和30年代後半ごろからの高度経済成長を背景とした地価の上昇、とりわけバブル期の未曾有の地価の急騰とそのバブル経済崩壊以降における地価下落の継続等々、近時の地価は激しく動いている。
 一方、地代は地価上昇時にも相当の後追いの緩やかな推移であり、地価急騰時にはその急騰には全く追随し得なかった。そして、その後の地価下落時においても、大方の地代が横這いでの推移であり、急激に変動する地価との連動は見られない状況にある。
 ただし、こうした地代の推移や地価との関連等に対して、その実態に関するデータ等がほとんど見当たらない状況であったため、昭和40年代末ごろ、不動産鑑定士と税理士の両資格を有する会員で構成される任意の研究グループ「日税不動産鑑定士会」が中心となり、これに賛同してくださった不動産鑑定士等の多くの協力を得て、東京と及びその周辺地域を主とする「既存借地権にかかる事例」を収集し、その地代の実態に係る調査を実施、「継続地代の実態調べ」として取り纏めた。そして、その後も3年毎に調査をして「継続地代の実態調べ」として取り纏め刊行してきている。 
 このように、「継続地代の実態調べ」は昭和49年を第1回目として3年ごとに実施してきたが、その実施後との収集事例数等は「表No1」のとおりである。


「表1」継続地代の実態調べの実施時期及び収集事例数


 表1のように、今回はその第13回目の実態調べとなるが、このことは、ほぼ35年のおける東京と及びその周辺地域の「既存借地権の地代に関する実態」のデータが蓄積されたことになるといえる。
 ただ、とりわけ借地市場は閉鎖的であり、地代は賃貸借の当事者以外にはほとんど公開されることがないので、その地代事例を得ること自体が至難の業である。
 まず、その実施年の4月には前回の実態調べの際に資料提供を頂いた名簿等に基づいて「アンケート用紙」を送付する作業を開始する。このことは、個人の確定申告期限後ではない土地代の事例資料が整理されないからであり、この期を意識して「アンケート用紙」を送付する。それに、日頃多忙な専門職の方々が多いため、回答までに相当の時間を要することを考えての手順である。
 さらに、第11回(「平成15年版」)の調査からは、土地の固定資産税等(公租公課)が引き下げられている状況等を踏まえ、地代と公租公課の関係(「支払地代と公租公課の倍率」)についても調べることにしたので、その事例に係る公租公課の提供もお願いしている。このため、その公租公課の算定も必要となり、一層の時間を要するものとなる。
 こうして、やっと一定数が収集された後に、それらの必要事項の点検等を行って、まず、それら事例を一覧表に纏める(入力)作業に取りかかることになる。そして、その一覧表をもとにブルーマップ等によって事例の位置を確認し、路線価を把握して分析等を行う手順となるが、貴重な事例を無駄にできないと少しでも多くの路線価等を把握しようと専念する。
 こうして路線価が判明したもの等の確たる事例のみによって活用利子率や公租公課との倍率等の把握、分析を行うために、提出された事例の数とこれら分析結果の数とがイコールとはならない。
 とはいえ、これらの作業はまさに時間と根気との闘いである。

 いずれにしても、このようなデータの蓄積は全く希少といっても過言ではないことから、社会的にもそれなりに市民権を得てきたものと確信している。
 そして、こうしたデータの蓄積が、借地・借家に関する当事者、法曹関係、鑑定評価や税務関係の実務者等は勿論のこと、有識者や行政等に携わる方々において、何らかのお役に立てばと念じつつ、今回の実態調べについても事項のように取り纏めたしだいである。


1.平成21年版「継続地代の実態調べ」の概要

(1)調査の目的・調査方法
 これまでの調査同様に、まず、調査時点(平成21年1月1日現在)における東京23区及びその周辺地域を主として「賃貸借(旧法借地権)に係る継続中の地代事例」を収集した。
 そして、前回までと同様に東京23区における「地代の水準(平均地代月額)」「地価に対する地代(支払賃料)の割合(活用利子率)」及び「地代の変動状況」等の実態について取り纏めた。さらに、第11回(平成15年版)からはじめた「地代の公租公課に対する倍率」についても取り纏めた。
 ただ、借地契約はもともと長期間に亘って継続されるものであり、特に旧法の既存借地権は、ほとんど半永久的に存続するといっても過言ではない。そのため、契約の経緯や個別的事情等がさまざま異なり、多様の状況となっていることは、先刻ご承知のとおりである。
 こうしたことから、この実態を調べるにあたっては、それら個別事情等を追求するよりも(個別事情等は商業地・住宅地とかの用途別、あるいは堅固・非堅固等の建物利用等の状況の一定枠内に留めることにして)、むしろ、相当数の事例を実証的に取り纏め、これらをもとに地域ににおける地代の水準がどの程度のものなのか、地価との関係がどのようになっているのか等といった分析を行う方が、より実態を反映するものと判断、また、時系列で捉える必要も踏まえ、これまで同様に本書のようなフォームによって実施することにしたものである。

 【今回の調査期間における地価の動向】
 なお、前述のとおり、近時、地価動向と地代の動向との関連は、相当に希薄になってはいるものの、地価に対し、地代がどの程度の水準となっているかについての調査は、その根拠となるため、本調査に当たっても、まずは地価の動向について、若干触れることにする。
 前回調査時の平成18年の地価公示においては、「・・・三大都市圏の中心都市では、その都心のほぼ全ての地点が上昇または横這いであり、収益性・利便性の高い地域を中心に上昇地点が見られる。」とし、特に東京都心部等の収益性の高い地域や高級住宅地における地価が騰勢を強めているとされた。ところが、
 ご案内のとおり、平成19年のアメリカにおけるサブプライムローン問題を端緒とする平成20年9月の大手投資銀行リーマン・ブラザースの破綻は、世界を百年に一度といわせる経済危機に突き落とした。この影響から、景気回復基調にあったわが国でも、戦後最悪とされる経済の収縮が引き起こされたといわれる。この不況を受けて地価も平成20年の後半以降、下落傾向が加速しており、東京・大阪・名古屋等の大都市圏の商業地は3年連続、住宅地は2年連続で上昇していた地価が、平成20年の後半以降、上昇地点が見られなくなったとしている。
 因みに、平成19〜21年地価公示における住宅地(表No.2)・及び商業地(表No.3)の地域別対前年変動率を示すと次の通りと発表されている。
 なお、東京圏の地域別内訳については、U(継続地代の実態調査の分析結果データ)の「別表No.5」を参照されたい。


「表2」地価公示における住宅地の地域別対前年変動率
資料:国土交通省


「表3」地価公示における商業地の地域別対前年変動率
資料:国土交通省


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(2)資料の収集方法と調査事項
 Uの別表No.6に示す調査票を各会員等に配布し、調査時点現在(平成21年1月旧)において賃貸借が継続中の既存の借地権に係る地代額(直前の地代の改定状況等を含む)、更新の状況とその期間等、用途別、地上建物の状況等の条件、前年度(平成20年度)の固定資産税等(得られる場合)について、各々回答を得、それらの集計・分析を行った。

2.平成21年「継続地代の実態」結果概要
(1)収集資料数

   資料総数…870件
   内、東京都23区…742件
    注)ここ数回の実態調べにおいては、事例数がそれまでの70%程度と減少傾向になっているが、その要因としては、
 @建物の老朽化等に伴い増改築等を迫られている借地人は、承諾料の支払いが必要となることから、この機会に底地を買い取って完全所有権とすることが得策と判断し、底地を買い取るケースが増えてきており、背景には地価の下落が続いたため、既存借地権価格を考慮した底地の価格が相当に低水準となって、底地を購入し易くなっていることも一因である。
 A相続により底地が物納された場合に、当局が借地人に底地買取を求めるケースが多い状況もあり、借地が解消されている。
 ただ、こうした状況下でも、今回は前回とほぼ同様の事例が収集できた。

(2)地代水準
 平成21年1月1日時点の継続地代の平均月額を東京都23区の各区別、用途別(高度商業地・普通商業地・住宅地)に区分して集計したところ、次項Uの「別表No.1−1〜1・2、1−2〜1・2、1−3〜1・2」の通りであった。
 なお、これら東京都23区の用途別平均地代額について、過去の実態調べのデータと比較し、平成6年から平成21年の6回分にかかる推移をみると「表No.4」の通りである。(昭和49年〜平成3年分は割愛。)

「表4」東京都23区における3.3u当たり平均地代月額の推移
(注)1.平均地代月額の算定に当たっては、地代事例のうち「税法上の相当の地代」の事例等の特殊なもの及び駐車場や資材置場等
   の場合は除外してある。
  2.高度商業地とは、主として「銀座」「日本橋」「新橋」「有楽町」「渋谷」「新宿」「池袋」等(路線価、概ね1000千円以上)の繁華街をいうが、
   「新小岩」商店街等の旧来からの商店街や繁華性に富む駅前商店街等(路線価、概ね500千円以上の駅前商店街)も含まれている。
  3.各区別、用途別の詳細は、別表1-1〜1・2、1-2〜1・2、1-3〜1・2の通り。


 この「表No.4」に見られるように、東京都23区における平成21年1月1日現在の
 ・住宅地の平均地代は月額1,107円/3.3u程度であり、
 ・普通商業地のそれは住宅地地代の1.76倍の月額1,944円/3.3u程度、
 ・高度商業地のそれは住宅地地代の12.18倍、普通商業地の6.9倍の月額13,480円/3.3u程度となっている。
 また、前回(平成18年1月1日現在)における住宅地地代の平均月額は1,123円/3.3uであるから、ほぼ横這いの推移といえる。
 普通商業地の前回調査におけるそれも月額2,064円/3.3uであるから、ほぼ横這いの推移といえる。
 さらに、高度商業地の前回調査におけるそれも月額13,853円/3.3uであるから、ほぼ横這いの推移といえる。
 なお、住宅地・商業地のいずれの地代も、ほぼ横這いの推移であった状況は、次の(3)地代の変動状況からもうかがえる。

(3)地代の変動状況
 今回収集の東京23区の地代事例のうち、前回調査時(平成18年1月1日時点)及びその前の地代額が判明している事例について、今回調査までの3年間における時代の変動状況がどのようなものであったかを調べてみた。
 その結果をU「別表No3〜1・2」に纏めたが、それらは次のようになっている。
 @商業地(商業地域の一部併用を含む)の場合
 ・地代の推移が判明した事例143件のうち、
  129件が変動なし(横這い90.2%)
  8件が値上げ(5.6%)・・・1件平均値上げ率 21.1%
  6件が値下げ(4.2%)・・・1件平均値下げ率△22.8%
 A住宅地の場合
 ・地代の推移が判明した事例301件のうち、
  258件が変動なし(横這い85.7%)
  36件が値上げ(12.0%)・・・1件平均値上げ率 14.9%
  7件が値下げ(2.3%)・・・1件平均値下げ率△11.4%
 B併用(住宅・工場)その他の場合  ・地代の推移が判明した事例34件のうち、
  24件が変動なし(横這い70.6%)
  9件が値上げ(26.5%)・・・1件平均値上げ率 19.6%
  1件が値下げ(2.9%)・・・    値下げ率△6.5%

 このように、特に商業地においては90%超、住宅地についても85%超が変動なし(横這い)の推移である。
 また、値上げまたは値下げのあったものは、その上昇率等から、かねてより改定交渉等にあったものが合意に達したものと推測される事例である。
 ただ、併用(住・工)その他の場合は、70%超えが変動なし(横這い)であり、値上げが30%弱見られるが、これは多数箇所を賃貸する貸主が一斉に改定を行った結果と推測されるものである。
 なお、前回の調査においても、各用途ともに80%程度が変動なし(横這い)の推移であったが、こうした状況は平成12年の実態調査より見られる傾向である。
 このことは、一貫して上昇してきて、特にバブル崩壊後の地価下落時においても、平成6年度の改正を受けて大幅な増税となった宅地にかかる固定資産税等が、平成9年度からようやく地価下落が反映されて引き下げられたことに起因しているものと考えられる。
 地代の改定は、地価の動向とは後追いとなる固定資産税等の動向を受けて、さらにその後追いとなって実施される関係から、平成8年頃までは増徴されていた固定資産税等が、平成9年度から引き下げられたことにより、それまで一貫して上昇傾向にあった地代も横這いとなる例が多くなった。この傾向は、その後も続き、今回の調査においてもこの傾向が顕著といえ、商業地についてはほとんど90%超えが横這いである。なお、併用(住・工)その他に若干値上げのあった事例もあるが、これはかねてより値上げ交渉にあったものが合意に達した、あるいは上物の用途変更によるものと推測される事例である。そして、値下げ事例はいずれの用途も5%未満でわずかなものである。

(4)継続地代の平均的活用利子率
   ……(土地価格に対する支払地代の割合)

 これまでの実態調べ同様に、東京都23区において、土地価格(更地価格=公示地価ベース)を元本としたときの継続地代(支払地代年額)の割合(これを当会の調査では「活用利子率」と呼ぶ)が、どの程度のものなのかを検討し、土地価格と地代との相関関係について調べた。
 なお、この土地価格の把握にあたっては、相続税の路線価をもとに、公示地価に対する路線価の割合が概ね80%程度とされることを踏まえ、その路線価を80%で割戻した公示地価ベースのいわゆる土地の更地価格によって求めた。
 すなわち、地代事例を商業地と住宅地との用途別(商・住併用のものについては、その住宅の占める割合や地域の状況等を勘案して商業地等に区分)に区分し、また、同族会社とその主宰者等との間のもの等、特殊なものは排除して、その土地の価格(更地価格)と支払地代年額との割合(比率)を算定し、これを「活用利子率」と呼ぶことにしたものである。
 その商業地と住宅地の用途別における東京都23区全体の「平均的活用利子率」を見ると次のとおりである。

∴平成21年1月1日現在の平均的活用利子率
 ・東京都23区 商業地の場合・・・1.11%(206件平均)
  (土地の更地価格×1.11%=年額換算支払地代)

 ・東京都23区 住宅地の場合・・・0.76%(371件平均)
  (土地の更地価格×0.76%=年額換算支払地代)

 なお、この東京都23区全体の「平均的活用利子率」について、平成6年からのデータとともに時系列に纏めると「表No.5」の通りである(昭和49年〜平成3年分は割愛)。
また、各区分の「平均的活用利子率」については、U「別表No2−1〜2・1、2−2〜2.1」のとおりである。

「表5」東京都23区における継続地代の平均的活用利子率の推移
    (平均的活用利子率=土地価格に対する支払地代年額の割合)

(注)東京都23区における継続地代事例のうち、客観的な地価が判明したものについて、その土地価格に対する地代(支払賃料年額)の割合を求め、それらの各区の平均的
   割合、即ち、土地を元本としたときの平均的活用利子率を算定したものである。この客観的な時価は、不動産市場で取引される現実の時価ではなく、その地点
   の相続税路線価を80%で除して求めた価格を時価とみなしたものである。従って、不動産市場での現実の取引価格をもとにこの活用利子率を乗ずると、答えが異なる場合が生じる
   ことに留意。
  

 そして、この活用利子率を前回のデータと比較してみると、
 ・前回の平成18年においては
  商業地 1.41%…(178件平均)
  住宅地 0.83%…(335件平均)
であったのに対し、
 ・今回の平均的活用利子率は、
  商業地で1.11%…∴前回対△21.2%
  住宅地で0.76%…∴前回対△8.4%
となっている。
 このことは、東京23区において、平成20年後半頃より地価が下落傾向とはいえ、それまでの2年半は地価が高騰しており、特に都心区においてこの傾向が顕著であったが、地代は上記のとおり殆ど横這い傾向の推移であったため、活用利子率は下がる結果となっている。
すなわち、地代は地価が上昇しても、それがストレートに値上げ等に反映されるわけではなく、上記変動状況に見られるように殆どが横這い、直接的には地価には殆ど左右されていない実態といえる。
3.地価と継続地代と固定資産税等について
(1)地価と地代と固定資産税等の関係

 前々回(平成15年)及び前回(平成18年)の調査に引き続いて、今回も時代とその土地にかかる固定資産税等(以下「公租公課」という)の倍率について調べた。
 地代は、前述のとおり、その土地を使用する対価であるから、本来的には地価との間に相関関係が認められるとされながら、昭和30年代後半頃からの高度経済成長以降、地価の上昇に対して地価が法令(旧借地法)の制約等もあって追随し得なくなり、特にバブル期の異常な地価の高騰は、その地価との相関関係を全く希薄なものとしてしまった。
 これに対し、地代の改定(増額)は、借地借家法においても公租公課の値上げ等の経済変動を論拠にされることから、公租公課に一定倍率を乗じた額を持って地代の改定を要求するケースが多くなった。このことは、地代収入に占める必要経費が、主に公租公課であることを論拠として、地代値上げに当たっての説得力を有することとなったといえよう。

(2)公租公課の推移について
(平成8年までの増徴)
 土地の公租公課は、原則、3年に一度評価替え(見直し)が行われる評価額をもとに課税されるが、評価額に対するストレートの課税は負担増となることに配慮し、一定の減額特例等の調整措置を行った「課税標準額」により課税されている。
 従来、評価額はもとより、その一定の調整措置によって、課税標準額は地価が上昇したときにも相当低位に抑えられてきたので、バブル崩壊後における地価の下落を反映してその評価額は下げられたとしても、課税標準額はさらにその評価額よりも下回っていたというのが実態であった。
 このため、その評価額の一定水準に達するまでは課税標準額を引き上げざるを得ないということで、バブル崩壊以降、地価が下落局面に転じているにもかかわらず、固定資産税等の課税標準額は引き上げられてきた。
 特に、「土地基本法」制定による平成4年の公的土地評価の一元化を受けての固定資産税評価額の大幅改正が、平成6年度から実施されたことに伴い、固定資産税も大幅な増税となった。
 これにより地価が下落傾向にもかかわらず、固定資産税等の公租公課は平成8年まで上昇する状況となった。
(平成9年度からの引き下げ)
 そして、平成9年度の基準年度において、ようやく地価の下落が反映されることになり、標準額の引き下げが行われた。
 これを受けて、特に商業地の公租公課も平成9年度以降は減額されることとなったのである。
 なお、この減額はその後6年間続いたが、景気回復等を受けて、平成15年度からは減額がなくなり、微増傾向となっている。
 住宅地の場合は、この間、減額の微減であり、増額の微増で僅少な推移となっている。

(3)継続地代(支払べース)の公租公課に対する倍率
 前述のように。従来、地代の改定は、その原価(必要経費)である公租公課の増徴を理由とし、その公租公課の一定倍率によって改定額を決定するケースが多い実態にあった。
 このため、地代改定に当たっての適正地代の鑑定評価においても、賃料評価に定められる一般的な四手法(差額配分法・利回り法・スライド法・賃貸事例比較法)のほかに、検証手段として「平均的活用利子率による方法」や「公租公課の倍率法」が広汎に採用された来た。
 そして、前々会の調査(平成15年調査)より、そうした地代市場の実態を踏まえて公租公課の倍率についても調査をしている。
 その東京23区における今回調査の平均倍率を見ると、次項Uの「別表No4」の示すとおりであり、
  平成21年1月1日現在は、
   商業地系・・・3.92倍
   住宅地系・・・4.50倍
  となっている。
 すなわち、商業系は概ね4倍程度、住宅地形は4.5倍という結果となっている。
 住宅地系の倍率が高いが、これは住宅用地の減額特例により、住宅用地の課税標準額が商業地(非住宅用地)のそれより低位水準に抑えられていることから、公租公課も相当に低位となっていることに起因するものといえる。
 なお、前回(平成18年1月1日)現在に調査においては、
   商業地系・・・4.12倍
   住宅地系・・・4.06倍
 であったから、商業地系、住宅地系ともに、ほぼ4倍程度の倍率である。
 今回、商業地系(非住宅用地)の倍率が若干下がったのに対し、住宅地系の倍率が若干上がっているが、これらは前回調査と同一地点の事例とは限らず、地域的に偏重し、また、特に事例数の多少にもより、倍率に平均値に偏りが出ていることが原因と考えられる。
 いずれにしても、東京23区の場合、昨今は概ね4倍前後の倍率となっているものといえるだろう。

 なお、公租公課の倍率については、「平成6年後半から平成7年前半において東京簡裁の調停事件で成立した事例のそれらの倍率の集計結果」が東調連会報(平成7年度第48号:東京民事調停協会連合会発行)に掲載されている。
 それによると
  商業の総平均・・・2.4倍
  住宅の総平均・・・3.1倍
 となっている。
 因みに、この倍率が発表された当時は、「土地基本法」の制定に伴う平成4年の公的地価評価の一元化により、固定資産税の評価額が大幅に引き上げられ、この改正施行を受けて、法制6年度からの固定資産税が大幅に増徴された時期である。このため、その影響に対しての調査とも思われる。
 しかし、こうした固定資産税の動向に対しても地代は緩やかな反応であり、その増徴は未だわずかな影響に過ぎなかった結果と思われる。
 また、かってより若干の問題があるとしながらも、地代改定の便法として、東京においては公租公課の2倍〜3倍で合意に達する案件が多かったとされてきた経緯があり、これらの影響も考えられる。
 ただし、その後、一旦は増税された公租公課が、平成9年度からは引き下げられているが、地代は殆ど横這いの推移であり、この影響が前々回から今回の倍率に反映されて、倍率が増加しているものといえよう。
 先にも述べたとおり、地代市場は特に閉鎖的市場であり、通常は契約当事者間においてのみ経済合理性を有することから、当事者間の力関係によって公租公課の引き下げも積極的には反映させ得ないものといえなくもない。
 とはいえ、東京簡裁の調停事件等においても若干の問題があるとしながらも、公租公課の倍率方式による合意が結構行われている現状にあることも事実としている。公租公課の倍率方式による合意が結構行われている現状にあることも事実としている。公租公課の倍率方式による合意が結構行われている現状にあることも事実としている。
 また、一般的にも、何よりもその算定が簡便であり、借地人にもそれなりの説得性を有するものであることから、現実には倍率方式によらざるを得ない側面も否定できないと思われる。

おわりに
 以上、平成21年版「継続地代の実態調べ」の取り纏めを行い、その概要について述べてきた。
 冒頭にも述べたように、前回の調査時(平成18年1月1日)から今回の調査(平成21年1月1日)に至る間においては、平成20年9月のリーマンショックといわれるアメリカ投資銀行・リーマンブラザースの金融破綻により、世界中が百年に一度といわれる経済危機にさらされることになったのである。
 この影響から、景気回復基調にあったわが国においても、戦後最悪とされる経済の収縮が引き起こされた。この不況を受けて地価も平成20年の後半以降は下落傾向が顕著になったといわれている。

 特に、東京都区部においては、その3年間、地価は商業地・住宅地ともに年率2桁台の大幅な上昇局面にあったが、そのリーマン破綻による金融危機以降の景況の低迷から、平成20年11月以降、下落傾向が急激になったといわれている。
 しかし、こうした地価動向にあっても、地代の原価である固定資産税等は、その相当の後追いであること、また、政策的意図等から、今回の調査期間においても、税の高負担感の強い高度商業地について、減額措置が継続されているなどの調整措置等もあって公租公課にそれほどの増額が見られない。

   住宅地等の公租公課は、もともと特例措置等によって据え置かれているケースが多い状況にあり、今回も同様である。
 これから、特に地価上昇時には、地価というより固定資産税等の増徴を理由に地代の値上げが行われたが、固定資産税も微増に過ぎなかったこともあってか、地代は殆どが横這いの推移であった。そして、地価動向や経済情勢等を踏まえても、今後も地代は横這い傾向で推移するであろう。
 地価がさらに下落局面になり、公租公課が減額される傾向となっても、積極的には地代の値下げは行われないだろうと思われる。地代市場の閉鎖性は想像以上のものがあることを踏まえるからである。

 以上、第13回目「継続地代の実態調べ」を取り纏めた感想であるが、事例収集の困難性もさることながら、地代と地価や地代と固定資産税等公租公課の動向との相関関係が崩れている昨今は、適正な地代の評価もきわめて困難となってきている。
 そんなとき、本書が不動産鑑定士や関連する方々に、いくらかでもお役に立てれば、これに勝るはなく、35年にわたり継続して流した汗が報われるというものである。

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【本書に関する問合せ先と販売価格】

(社)東京都不動産鑑定士協会
〒162-0845 東京都新宿区市谷本村町1-1 住友市ヶ谷ビル9階 TEL 03-3268-6001

最新版 『継続地代の実態調べ』 「平成21年版」
販売価格:19,000円(税込み)






 * * * 土地の税務評価と鑑定評価 * * *
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 本書は、相続税・贈与税における土地の適正な評価を巡り問題やトラブルが生じた場合に、どのように解決すればよいか実務解説したものです。
 編者は、現在、第一線で業務に携わっている税理士と不動産鑑定士の両方の資格を有する執筆陣です。日頃から不動産評価について税務と鑑定との接点について研究し、問題点をどうしたらより妥当な解決が図れるかを検討しています。
 具体的には、税務通達どおり評価して申告するのか、それとも鑑定評価に求めて申告した方が有利なのかを判断するための材料となることを目的にしたものです。あるいは課税当局なり不服審判所、裁判所の納得を得るにはどのような鑑定評価を記述すればよいのか判断の手掛りを提供するものといってもよいでしょう。
 項目は、実務で使いやすくするために、財産評価基本通達に沿って重要なものを選んで、構成は、基本的に税務評価と鑑定評価を対比して解説をすすめています。  ここに目次等の内容の一部をご紹介します。

【はしがき】  【本書を読まれる前に】  【目次】  【書評】
土地の税務評価と鑑定評価
土地の税務評価と鑑定評価
日税不動産鑑定士会 編
3,500円(税別)

【はしがき ―本書の刊行にあたり―】
 日税不動産鑑定士会は,税理士でもあり,不動産鑑定士でもある士が集まって昭和46年(1971年)に設立した団体です。会員は,その二つの資格で,あるときは税務申告を,またあるときは不動産鑑定評価もしていますが,双方の資格を総合的に求められる税務に関する不動産の評価でも,その特質を発揮しています。また,毎月の研修会では,不動産についての税務評価と鑑定評価との接点について研修,検討を続けています。
 その成果の一つとして,昭和49年(1974年)から「継続地代の実態調べ」を3年ごとに行い刊行しています。鑑定業界での貴重な資料とされているばかりでなく,地代紛争解決のため,裁判所における調停にも重視され,また,経済白書にも引用されるなど一つの指針を与えてきました。
 近時,相続税や贈与税での不動産評価,さらに所得税,法人税等での適正な譲渡価額など税務に関する不動産の鑑定評価の依頼も増えています。
 そこで,税務での評価はこうなっているが鑑定評価ではどうなっているのか,ということを解説し,どういう局面でどのような不動産鑑定評価書を依頼したらよいのか,また,税務当局を納得させるには,そして,争いになったときは審判官に理解していただくために,どのような内容を持った鑑定評価書をいかに記述すればよいのか ―― そのような見地から研修会の研究に基づいて本書の初版本を平成17年(2005年)7月に出版しましたところ、好評を受け、増刷を繰り返してきましたが、その後の税法・通達の改正を織り込むと同時に全面的な見直しをし、また、国外財産の評価その他の新しい項目を加えて内容を充実し、刊行することとなりました。
 不動産税制も,不動産鑑定理論も,不動産の動きにつれて時々刻々と変動しています。この変動に応じ,そして,読者のご批判などを吸収して,さらに新たな研究を通じ,次の版ではより充実したものを刊行したいと念じております。
平成21年2月
日税不動産鑑定士会 会長 下崎 寛
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【本書を読まれる前に】
「土地の税務評価と鑑定評価」本書を読まれる前に

(一)
 相続税,贈与税における土地・建物の評価は,一般には国税庁長官の定めた財産評価基本通達によることとされている。しかし,この通達は,土地・建物の種別・類型別に標準的な評価方法を定めているが,個々の土地・建物の現状はさらに複雑多岐にわたっており,実際では,それぞれの実状に即した精密な調査に基づいた評価検討が求められるときがある。
(二)
 市街地に所在する土地の税務評価においては,各街路に路線価が付設され,その基準となる標準地は不動産鑑定士の鑑定評価によって求めている。しかし,その標準地が適正な価格を表示していたとしても,それと比較して求められたその街路の全部の路線価が適正なものとはいえない。もっとも,各国税局が管内にある市街地のすべての街路について,毎年,限られた人員,費用と時間で路線価を付設しなければならない現状をみれば,その中に適正でない路線価があったとしても責めるのは酷であり,それは大量一括評価の宿命と諦観しなければならないのであろう。
 また,各宅地の画地条件等による補正率が,普通住宅地区あるいは商業地区などの地区の要因を考えてその種別ごとに基本通達で定められているが,日本全国一律の補正率となっている。しかし,例えば,普通商業地区の角地の補正率は,東京都区と多摩地区,さらに,北は北海道から南は沖縄まで同じ率なのであろうか。確かに,一律に定めることにより,評価者の恣意性は防げるという意味はあるし,実質的公平はともかく形式的な公平は保たれるという側面はある。
 そのようなことを配慮してか,路線価の標準地の価格は,おおむね公示価格水準の8割となっており,各宅地の課税評価額が相続税法で規定している「時価」を超えないように配慮している。
 しかし,昭和60年代の頃のように,路線価が公示価格水準の4〜6割程度であった時には,かなり大まかな評価基準であったとしても,「時価」を超えることはなかった。しかし,路線価が公示価格水準の8割まで接近すると,路線価と財産評価基準での画地補正率どおりに算定すると,「時価」を超える価額が算定される場合がある。そしてそれを立証し,「時価」を求めるときには,不動産鑑定評価が必要となる。
(三)
 われわれ日税不動産鑑定士会の会員は,税理士と不動産鑑定士の二つの業務に携わりながら,上述した局面での税務評価をも行ってきた。また,昭和46年の会の設立以来,毎月,研修会を開催してこれらの難問について研究発表をし侃々諤々の討議を通じて研鑽を重ねてきた。
 その過程のなかで,税務職員,国税不服審判官そして裁判官を納得させるためには,まず,評価通達を十分に理解したうえで,これの方々を納得させ得る不動産鑑定評価書を作成することで必要であるとの共同認識に達した。
 こうした趣旨をふまえて,本書は,財産評価基本通達の主要な条項を選び,同通達の配列順に掲げ,まず,[税務評価では]で通達の実務的解説をし,それを理解したうえで[鑑定評価では]を読んでいただく構成とした。
 税理士の方には,この両方を見比べて通達どおりの評価で申告したらよいか,不動産鑑定評価を求めてその価額で申告した方が納税者に対してより有利かの判断を助けるように,できるだけ試みたつもりである。
 また,鑑定評価の依頼を受けた不動産鑑定士の方には,まず[税務評価では]を読んでいただき,課税当局がどのように考えているかを理解して,どのように記述すれば,課税当局なり国税不服審判官や,裁判官の納得を得られかを工夫していただきたい。
 もちろん,それについて,まず最初に是否認を判断する税務職員から,不服審査の裁決を下す国税不服審判所審判官,あるいは裁判官の方々にも参考としていただきたいし,これに対する弁護士の方にも参考にしていただきたい
 今回の出版にあたっても前版同様、鵜野和夫、下崎寛、十文字良二の3名が編集委員として構成・校閲などにあたった。また本書の内容は、本会研修会などを通して検討を経たものだが、本会の結論というものではなく、当然のことながら各執筆者の個人的意見であることを付記しておく。
 なお、土地評価を巡る税務実務について具体的問題となった国税不服審判所の裁決、裁判所の判例について、「TAINS(税理士情報ネットワークシステム)」は情報公開法による手続をとって収集し、会員にインターネットで閲覧できるようにしており、非公開判決例も掲載している。資料の収集・提供をしていただいているTAINS税法データベース編集室の税理士・朝倉洋子先生に感謝申し上げたい。また、租税判例・判決例を要約紹介し、不動産鑑定士・税理士の立場から解説・批判を加えた次の本を併読されれば、理解をより深められると思う。
 鵜野和夫・下崎寛「土地評価の租税判決・裁決例分析−税務評価・鑑定評価の争点と実務対策」(中央経済社)
平成21年2月
日税不動産鑑定士会 研修委員長  鵜野和夫
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土地の税務評価と鑑定評価

− 目  次 −


第1章   総        則   
   1 評価の原則(評基通1) ------------------------ 2
   2 共有財産(評基通2) ------------------------ 7
   3 区分所有財産(評基通3) ------------------------12
   4 国外財産の評価(評基通5−2) ------------------------19
第2章   土地および土地の上に存する権利  
   1 評価単位(評基通7-2) ------------------------26
   2 路線価(評基通14) ------------------------35
   3 特定路線価(評基通14-3) ------------------------39
   4 側方路線影響加算(評基通16) ------------------------63
   5 三方または四方路線影響加算(評基通18) ------------------------67
   6 不整形地の評価(評基通20) ------------------------77
   7 無道路地の評価(評基通20-2) ------------------------95
   8 がけ地等を有する宅地の評価(評基通20-4) -----------------------105
   9 容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価(評基通20-5) -----------------------114
   10 倍率方式による評価(評基通21-2) -----------------------124
   11 大規模工場用地の評価(評基通22,22-2,22-3) -----------------------128
   12 余剰容積率の移転がある場合の宅地の評価(評基通23) -----------------------131
   13 私道の用に供されている宅地の評価(評基通24) -----------------------136
   14 土地区画整理事業施行地内の土地の評価(評基通24-2) -----------------------146
   15 広大地の評価(評基通24-4) -----------------------150
   16 セットバックを必要とする宅地の評価(評基通24-6) -----------------------198
   17 都市計画道路予定区域内の宅地の評価(評基通24-7) -----------------------202
   18 貸宅地の評価(評基通25) -----------------------206
   19 貸家建付地の評価(評基通26-2) -----------------------212
   20 借地権の評価(評基通27) -----------------------214
   21 定期借地権等の評価(評基通27-2) -----------------------221
   22 区分地上権に準ずる地役権の評価(評基通27-5) -----------------------242
   23 農地の評価(評基通34〜39) -----------------------244
   24 市街地農地の評価(評基通40) -----------------------250
   25 生産緑地の評価(評基通40-2) -----------------------255
   26 市街地山林の評価(評基通49) -----------------------260
   27 雑種地の評価(評基通82) -----------------------264
   28 ゴルフ場の用に供する土地の評価(評基通83) -----------------------278
   29 利用価値の著しく低下している土地の評価 -----------------------280
   30 遺跡のある土地の評価 -----------------------286
   31 土壌汚染のある土地の鑑定評価 -----------------------289
   32 日影規制等により建築物に制限を受ける場合の土地の評価 -----------------------312
   33 使用貸借関係にある土地の評価 -----------------------317
   34 通常の地代の簡便的計算方法 -----------------------324
   35 土地と建築物を一括譲渡した場合の譲渡価額の区分 -----------------------327
第3章   特殊な評価  
   1 競売における不動産の評価と鑑定評価との関連 -----------------------336
   2 民事再生法における不動産の評価 -----------------------347
付録  役立つ情報源一覧    -----------------------355
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【書 評】
(社)東京都不動産鑑定士協会 会報「かんていTOKYO」2005年9月号に掲載

 近年、相続税や贈与税での不動産評価、さらには所得税、法人税等での適正な譲渡価格の算定など税務に関する不動産の鑑定評価の依頼が増えています。本書は、相続税・贈与税等における土地の適正な評価を巡り問題やトラブルが生じた場合、どのように解決すべきかという実務的問題を分かりやすく解説しています。
 よく問題や争いとなる論点としては「税務上の時価」と「鑑定評価の正常価格」の認識の違いですが、税務での評価は大量一括処理という宿命ゆえ、個別不動産の適正な市場価値を判定する鑑定評価とはその根本的な視点が異なることはやむを得ないことです。
 したがって、我々不動産鑑定士としては、税務評価と鑑定評価の違いを理解し、どのような局面で鑑定評価を依頼されるのか、もし依頼された場合は税務当局に納得してもらうためにどのような内容の鑑定評価書を作成したらよいかを十分理解しておく必要があり、本書はそのような実務的なよりどころをうまく解説しています。鑑定士としての一般知識に留まらず、税理士や公認会計士などの他の専門家集団とコラボレートした業務を展開している方々にとっては、税務の問題を鑑定評価によって解決できる道筋を付けてあげるという積極的戦略展開にも必ずや役に立つと思われます。

【本書に関する問合せ先と販売価格】

(株)中央経済社
〒101-0051 千代田区神田神保町1-31-2 TEL 03-3293-3371(編集部)

『土地の税務評価と鑑定評価』 (平成21年発行)
販売価格:3,500円(税別)

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 * * * 広大地の税務評価 
* * *
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広大地評価通達・企画官情報の問題点とその実務対策

 広大地の税務評価について、平成16年に評価通達の画期的な改正がなされ、平成17年以後の相続・贈与から適用されている。
 この改正によって、広大地の評価方法は簡素化され、また、評価額も低く算出されるようになり、納税者にとっては朗報といえる。
 しかし、喜んでばかりはいられない。
 広大地と判定されると、その評価額が大きく下がるためか、国税庁は企画官情報で、複雑、かつ、厳しい判定方針を発してきた。
 広大地に認定されるか、されないかで、天国と地獄というような違いが生じる。
 納税者はもちろん、税理士なども頭を悩ますこととなった。
 本書は、この悩みを解消するため、鑑定評価の理論を基礎にして、評価通達と企画官情報の詳細な解説と分析を行い、実務に当たっての指針を示している。
 また、税務争訟になった事例の国税不服審判所の裁決例、判例を解説付で紹介しているのも参考となる。

 【まえがき】  【目次】 

広大地の評価
日税不動産鑑定士会 編
3,000円(税別)

【まえがき】
 

(一)

相続税の評価における「広大地」の税務評価方法は、平成16年に大幅な改正があり、平成1611日以降の相続等の評価から適用されている。

改正前の評価方法は、戸建住宅地域内にある広大地を戸建住宅の敷地に開発造成する場合に生じる道路・公園等の公共公益的用地による有効宅地の減(いわゆる減歩)を判定するための「開発想定図」を作成し、そして減歩のみを考慮しており、これに係る造成費開発負担金その他の費用は評価減に影響しない構成になっていた。

これについて、平成16年の改正において、具体的な「開発想定図」の作成は必要とせず、また、造成費等の開発費用を織り込んだ簡単な算式により、対象地の面積に応じて簡単に評価額を算出できるようになった。

このことにより、相続税の申告における広大地評価の手数は軽減されるとともに、広大地の評価減による相続税額の軽減をもたらした。

 

(二)

しかし、その反面、その評価対象地が広大地に該当するか否かで、評価額が大きく異なることから、その判定をめぐって悲喜交々の問題が新たに発生している。

たとえば、住宅地域内に路線価20万円/uの1,000uの土地があったとき、通常の評価であれば2億円であるが、広大地と判定されれば、これに[0.6−{0.05×1,000u(土地面積)}÷1,000u]の式で求めた広大地補正率0.55を乗じて求めるので、その55%の11千万円と、評価額は大きく低下し、それに連動して相続税も大幅に軽減される。

であるから、評価対象地が広大地と判定されるかどうかが、天国と地獄の境目ということになる。

 

(三)

広大地に該当するか否かの具体的な判定の参考として、国税庁から「評価企画官情報」が公表されており、具体的なケースについては、この「情報」を参考として判定されるようになっている。

しかし、この「情報」は通達適用の判定基準を、同通達の趣旨を踏まえて具体的に例示しているものの、現実に生じるであろう個別的な全てのケースを対象とすることは当然に不可能であり、いくつかの典型的なタイプを掲げて、一般的・抽象的の表現ゆえに、その判定のボーダーラインにある土地については、異なる多様な解釈が生じ、ひいては納税者の困惑を招いているのも事実である。

 

(四)

 「日税不動産鑑定士会」は、不動産鑑定士と税理士の両方の資格を有する者を主体として組織された会であり、昭和46年の発足以来、不動産鑑定評価理論を背景としつつ、税務評価の実務的適用を研究してきた。

今回、広大地の税務評価の具体的な適用について、当会の「税務評価研究会」で数次にわたる検討を重ね、また本会の研修テーマにも取り上げ、その意見も反映して、別記の分担による責任執筆によって本書をとりまとめた。

 

(五)

 本書の構成については、現行の広大地評価通達は簡略化・算式化されたものとはいえ、その基盤は不動産鑑定評価理論に置いているものであることから、鑑定評価の理論から「広大地」が評価減される理論的根拠を解説し、その実務上の基準として定められている通達、またその参考である情報を、個別的な評価対象地の具体的な判定に当たってどのように解釈し適用していくのが、評価通達の規定に適合し、合理的であるのかという観点から論述した。

なお、評価通達が一般的なものを対象としているという性格上の限界から、この規定により評価することが不合理である場合も生じることもあるだろう。このような場合には、現状では、鑑定評価による時価評価にならざるをえないであろう。

しかし、課税の公平性という観点からは、課税庁において、具体的な申告例等を通して、より現実的な評価通達への改善を期待するところである。

平成201011

日税不動産鑑定士会 会長 下崎 寛

 

■鵜野 和夫(不動産鑑定士・税理士):T,U,V,W

■下崎 寛 (不動産鑑定士・税理士):X,Y,Z,[

■菅原 和夫(不動産鑑定士)    :T,U

■森田 義男(不動産鑑定士・税理士):V,W,X,Y,Z,[

(五十音順)

 
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【目 次】
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広大地の税務評価−広大地評価通達・企画官情報の問題点とその実務対策

− 目  次 −


T.鑑定評価の基本的な考え方

不動産の価格(時価)に関しては、絶対的に正確といった評価額は存在しないのではあるまいか。仮に存在したとしても、現実にこれを見つけ出すことは困難であろう。

 しかし、そうした中にあって、不動産の評価に関しては鑑定評価の手法によるものが最も正確(正確な評価額に最も近い)とされている。その一方、土地の相続評価はさまざまな制約から、やや画一的かつ大雑把にならざるをえないものとなっている。本書のテーマである広大地(面大地)の評価も、その例外ではない。

 そこで、平成16年に改正された広大地に関する評価基本通達24-4(広大地の評価)の規定を的確に解釈していくにあたり、最も正確とされる鑑定評価による評価とはどのようなものなのかを検討しておく必要があると考える。

 さらに、評価基本通達24-4は、多くの点で面大地(面積の広い土地)に関する鑑定評価の手法を参考にしている。したがって、その意味からも、鑑定評価の考え方等の把握は、この通達の規定を的確に解釈する上で必須であるといえよう。

 以上から、最初の章である本章においては、評価基本通達の解釈に必要と思われる範囲で、鑑定評価の考え方等をなるべく平易に説明するとしたい。

1.鑑定評価とは

2.最有効使用

3.標準的使用

4.最有効使用を前提として把握される価格とは

5.近隣地域

6.建付減価

7.見込地・移行地

8.土地残余法

9.開発法

 

U.路線価評価の考え方

 Tで鑑定評価の基本的な考え方について述べたが、本章では、相続税評価における広大地の評価を考えるに当たって、土地の相続税評価の中心をなす路線価評価方式とはどのようなものかを、鑑定評価と比較しつつ考えていく。

 そもそも路線価評価は、必ずしも不動産の専門家ではない者が、個別性の強い多くの土地を比較的短期間で評価しなければならないという、厳しい制約を負っている。そこで、広大地評価の具体論にはいる前に、これらの厳しい制約等を確認しておきたいのである。

 また、この章では、路線価評価を具体的に規定している評価基本通達、さらには広大地評価を考えるに際して大きな影響を与えている「資産評価企画官情報」(以下、「情報」という)の位置づけも明らかにしておくこととする。

1.時価と正常価格

2.相続税における評価の考え方

3.鑑定評価との比較

4.建物とその敷地との関係

5.「通達」とは

6.「資産評価企画官情報」とは

 

V.面大減価と開発行為

 一般に宅地の価格は、面積が広くなるにつれてその単価は下がっていく傾向が強い。鑑定評価では、これを面大減価といっている。そして、本書が追求しようとしている相続税評価における広大地の規定は、この面大減価を評価に適正に反映させるための減額規定である。

 したがって、広大地の規定を的確に理解するには、その背景となっている面大減価の実態とその理論的根拠を知る必要がある。そこで本章では、面大減価はどのようにして発生するのか等について説明する。

 さらには、これらを把握するに際しては、「開発行為」という用語を理解する必要がある。「開発行為」ということばは、広大地に関する評価基本通達の規定におけるキーワードである。また、この規定の解釈に当たっては、国土交通省が定める「土地価格比準表」の一部の記載事項も重要な位置を占めている。

 そこで、広大地の規定の説明に入る前に、本章でこれらの重要な概念や用語を解説する。こうした事前の準備が、それ以降の本論についての理解を大いに助けるものと考えるからである。

1.面大地と広大地

2.面大減価の発生原因−(1):取引総額の高額化

3.面大減価の発生原因−(2):開発事業者の存在

4.面大減価の発生原因−(3):開発許可制度

5.開発行為とは

6.位置指定道路

7.宅建業法の規制

8.面大増価

9.「土地価格比準」の性格

 

W.広大地評価通達規定の内容とその留意点

平成16年に広大地に関する評価基本通達(以下、広大地評価通達という)の規定は大改正された。従来の広大地の概念を変えないまま、開発事業者の負担する諸経費等を評価額に反映させたことにより、広大地補正率を大きく引き下げた。これにより面大地に関する相続税評価は、面大減価の実態をかなり的確に反映することとなったのである。

この広大地補正率は、鑑定評価の一手法である開発法をいわば「超簡略化」した形の算式により求められる。この点にも見られるように、改正規定は多くの面で鑑定評価の考え方を導入している。そして以上の諸点を含め、(一部に問題点を抱えてはいるものの)改正規定は全般的にみて妥当性を有しているといってよい。

ところで、広大地の適用がなされるかどうかは、土地の評価額(ひいては相続税額)にきわめて大きな影響を与える。

その一方で、広大地の規定を詳細にみていくと、あいまいな部分も散見される。さらにY以降で述べるとおり、課税当局から誤解を招きかねない情報やそれに基づく指示等がなされている。

このような中にあって、本書は評価の専門家の立場から、改正された広大地評価通達規定のあるべき解釈を明らかにする。

そこで本章では、主に広大地評価通達の「文言」と「主旨」を明らかにする。広大地評価通達規定の適正な解釈は、この「通達の文言」と「通達の趣旨」の双方を上手く融合させていくことによって導かれるからである。

1.路線価評価の以前の対応

2.現行の広大地評価通達規定の概要と改正の趣旨

3.広大地評価通達規定のポイント

4.広大地評価通達の「趣旨」と「文言」

5.広大地評価通達規定の妥当性

6.広大地評価通達の改正前と改正後の算式の違いと計算例

7.広大地評価通達規定を適用すべき面積

8.広大地評価通達規定の適用に当たっての判断基準

9.開発許可が受けられない場合等

10.広大地が無道路地等の場合

11.広大地評価通達規定の不合理を鑑定評価で主張できるか

 

X.マンション適地の判定

 Wで述べたとおり、広大地評価通達は、面大地のうち大規模工場用地とともに、いわゆるマンション適地をこの通達の適用除外と規定している。つまり、マンション適地に該当してしまえば、あの大きな広大地の減額規定を受けることができなくなってしまう。マンション適地に該当するか否かは、その評価額ひいては相続税額に甚大な影響を与えることになるのである。

実は、マンション適地をうまく文書で定義することはできたとしても、具体的にこれを実施するに際しては、想定外の事情の発生を含め多くの実務的問題が生じる。また、マンション適地の定義に内在する重要な問題点もある。その一方で、「16年情報」に現実的かつ的確な判断基準が提供されている。そしてこれらは、広大地全体を理解する上で大きな地位を占めているのである。

そこで本章では、マンション適地か否かの判定に関して、これを多方面から検討する。

さらには、マンション適地の判断に際してキーワードとなっている容積率についても、その具体的な判断基準を含め詳細に説明したい。

1.マンション適地とは

2.経済的に最も合理的であると認められる開発行為

3.マンション混在地での判断

4.賃貸マンションの存在

5.マンション混在地の原則的手法

6.マンション適地の範囲・時期

7.マンション適地の判定

8.分譲マンション用地にするしかない土地

9.広大地を売却したところ・・・・・

 10.かなり高値のマンション用地の売買事例

 11.容積率の考え方

 12.建築基準法における容積率の制限

 13.マンション適地の容積率をどう考えるか

14.容積率が200%未満の場合

15.容積率が300%以上の場合

16.地方都市における容積率300%以上の地域

 

Y.有効利用地と既に開発を了している土地

Wで述べたとおり、広大地評価通達は、この規定の適用を受けない面大地を大規模工場用地とマンション適地との二つに限定している。そして、この点は「通達の趣旨」の面からも妥当性を有している。

ところが、広大地評価通達の解釈指針ともいうべき「評価企画官情報」(「16年情報」)には、新たに「現に有効利用に供している土地」や「既に開発を了している土地」を、広大地の適用除外の対象に加えるといった記述がなされている。

しかし、これら二つを広大地規定の適用除外とすることは「通達の文言」と「通達の趣旨」の双方の面から妥当性を見い出すことはできない。さらには、「16年情報」のいう「有効利用」といった表現があまりにも漠然としているため、これへの実務的な対応が困難となっている。本章では、こうした問題をどう考えるべきかについて提言したい。

1.有効利用されている土地は広大地の適用除外か

2.評価規定の面から有効利用地をどう考えるか

3.有効利用の現状

4.地域の標準的使用に合致する有効利用

5.収益性の高い賃貸マンションの敷地

6.幹線道路沿いの郊外レストランの敷地

7.遠隔地での沿道サービス業務施設用地

8.「既に開発を了している」とは

9.「土地価格比準表」と広大地

10.「16年情報」の解釈が抱える実務上の問題点

 

Z.潰れ地の発生と「路地状敷地開発」

 Uで説明したとおり、いわゆる潰れ地の発生は面大減価の要因の一つにすぎない。その点は広大地評価通達も的確に認識しており、規定内容は妥当性を確保している。

 しかし、「17年情報」では、潰れ地が生じない土地については面大減価は発生しないとの見解が出され、平成206月刊の課税当局の評価担当部署が著した『解説書』では、潰れ地の発生を不要とする路地状敷地開発が可能な土地には広大地評価通達の適用はないとの判断が出された。

 しかし潰れ地が発生しなくとも、かなりの面大減価が生じている土地も少なくない。路地状敷地開発を行うべき土地は、その典型である。したがって、当局のそうした解釈は、「通達の文言」と「通達の趣旨」の両面からみても誤りといわざるを得ない。

 本章では、もう一つの潰れ地が生じない土地である「ヨーカン切り開発適地」との比較を含め、こうした問題を考えていきたい。

1.潰れ地の存在

2.「ヨーカン切り」開発適地は、なぜ減額できないのか

3.路地状敷地等とヨーカン切りの区分

4.路地状敷地には面大減価が生じているか

5.17年情報」の「戸建分譲での潰れ地の有無で判断すべき」の意味

6.路地状開発適地等を開発許可申請したらどうなるか

7.評価規定の誤解はなぜ生じるのか

8.平成197月の裁決例を題材に

9.『解説書』に明示された広大地適用不可の意思

10.現実に適用できない評価規定では意味がない

11.開発許可を要する面積が広大地の前提ではないのか

12.評価額が下がりすぎる場合

 

[.その地域の標準的な面積とは

 広大地評価通達は、広大地を「その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地」と規定している。これは一見すると広大地を的確に表現しているようにみえるが、実はこれは問題含みの定義となっている。

 すなわち、明らかに面大減価が発生している面大地であるにもかかわらず、その土地が「その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地」出はない場合には、広大地に該当しないことになり、この減額規定が適用されないことになってしまう点である。

 具体的には、中小工場地域と、都心部からかなり離れた農家住宅の多い地域の二つにそうした可能性が生じる。つまり、これらの地域における標準的な宅地の地積はかなり広いのであるが、既に潜在的な一般戸建住宅の需要が高くなっている場合には、それらには面大減価が生じているのである。

したがって本章では、ともするとこうした面大減価が評価に的確に反映されない点を指摘するとともに、実務的にそれにどのように対応すべきかについて論じていく。

1.周辺地域の標準的な面積

2.農家住宅が標準的な地域での広大地の適用

3.小規模工場用地の場合

4.標準的な面積と分譲面積

 

     広大地をめぐる最近の裁決例・判例

     参照法令・通達・情報・その他

 

【本書に関する問合せ先と販売価格】

株式会社 プログレス

http://www.progres-net.co.jp/
160-0022 新宿区新宿1-12-12-5F TEL 03-3341-6573(編集部)

『広大地の税務評価−広大地評価通達・企画官情報の問題点とその実務対策』

(平成2011月発行)
販売価格:3,150円(税込み。本体価格:3,000円)



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 * * * 「事例詳解」広大地の税務評価 
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日税不動産鑑定士会の研究と刊行物は

広大地の評価は、相続税でも、かつては、開発想定図を作成し、潰れ地の面積分だけを減価するとして算定していた。造成費相当額等による減価は考慮していないという批判があった。また、開発想定図は不動産鑑定士等の専門家に頼らないで作成することは困難だという苦情も多かった。
 そこで、平成16年に評価通達の改正がなされ、下記のような算式によって、評価対象地の面積に応じて簡単に算出される減価率表が制定され、平成17年の相続から適用されている。この表によれば、たとえば三大都市圏の市街化区域内の500u以上の宅地では、33%から57.5%までと、大幅な減価となり、納税者からは朗報として歓迎された。
 
  《広大地補正率の算式》(要約)
広大地補正率=0.6−0.05×(広大地の地積÷1,000u) 
 *これにより評価する広大地は5,000u以下の土地とする。
  したがって、広大地補正率は0.35が下限となる。

 その後、課税当局は、大盤振る舞いをし過ぎたと思ったのか、企画官情報を次々と出してきて、地積が広大でも、「こういう場合は広大地に該当しない」「ああいう場合も……」と、制限をつけてきた。
 広大地に該当するかどうかは、天国と地獄の境目となって、その判定基準はどのような使用方法が最有効使用であるかということであり、その判定は不動産鑑定士の仕事である。しかし、その土地の最有効使用が開発造成後の戸建住宅の敷地であり、税務通達や企画官情報で規定している広大地に該当していることを課税当局に納得させるためには具体的な説明が必要である。
 本書は、当会会員の実際の税務申告の例も含めて、いろいろなケースを図示して具体的に解説しており、実務に大いに役立つ。

 【まえがき】  【目次】 

「事例詳解」広大地の評価
日税不動産鑑定士会 編
3,000円(税別)

【まえがき】
 

昨年(2008年11月)、日税不動産鑑定士会では、『広大地の税務評価――広大地評価通達・企画官情報の問題点とその実務対策』(プログレス刊)を編集・上梓した。
 前掲書で検討したように、広大地通達および国税庁から発表されている広大地に係る情報等は一般的な判断基準であり、実際の案件においては判断に迷うことが多く、また、所轄税務署によって広大地適否の判断が異なるケースも見受けられる。
 実務上、広大地適否の判定は、通達や情報等によって容易に解釈できるものではないのである。
 なぜ広大地減価をするのかということが問われないままに、情報等の補完資料による画一的な判定基準に基づいて処理していることが、そもそも問題であるといえよう。
 前掲書でも述べたように、広大地(鑑定評価でいう面大地)は、取引総額の高額化によって買い手の需要が減退し、単価が下落するという経済的合理性から、その減価が必要とされるのである。
 面積基準あるいはマンション適地か否かという画一的な形式基準で広大地減価を判定することは難しい。
 今から考えてみると、平成16年の広大地通達改正前の奥行価格補正率に代えて広大地補正率として開発想定図における潰れ地割合を採用する方が弾力的であり、むしろ現実に即していたと思われる。

 日税不動産鑑定士会は、資産税を中心とする勉強会を毎月開催している。そこでは、毎回、土地評価や相続申告に係る会員からの相談事例を検討しており、最近では広大地判定に係る相談事案が多く寄せられている。
 そこで、今までに会員から寄せられた広大地評価の具体的事例を取り纏めて発表することとした。なお、本書に紹介する各事例は、個人情報保護の観点から実際の事例とは若干異なっていることをあらかじめご了解願いたい。
 また、文中意見にわたる部分は、当会会員の個人的意見であることを申し添える。
 本書が、前掲書と同様に、税理士、会計士、不動産鑑定士、不動産業者等の不動産専門家の広大地判定の実務にお役にたてれば幸いである。

平成211020

日税不動産鑑定士会 会長 下崎 寛

 

 
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日税不動産鑑定士会の研究と刊行物は
 
【目 次】
※無断掲載・複製禁止
【事例詳解】広大地の税務評価−広大地判定のポイントと53の評価実例

− 目  次 −


■広大地判定のポイント■
1 土地の評価単位
(1) 原  則
(2) 地目の判定
(3) 例  外
(4) 相続税法における土地の評価単位
(5) 宅地の「1画地」判定
2 広大地判定の4つの基準
【判定@】マンション適地かどうか―「マンション適地基準」
【判定A】すでにマンション等の敷地用地として開発を了しているか―「開発了基準」
【判定B】その地域における標準的な宅地の面積に比して著しく面積が広大か―「面積基準」
【判定C】開発行為を行うとした場合、公共公益的施設用地の負担が必要と認められるか―「潰れ地基準」

■広大地の税務評価事例■
●事例1:中間画地で広大な整形地
●事例2:奥行が長い帯状地
●事例3:奥行が十分あるやや不整形な中間画地
●事例4:四方路に面する広大な土地
●事例5:大通り沿いの工場地区内に存する土地
●事例6:工場地区内で高速道路のインターチェンジ付近に存する土地
●事例7:工場地区からマンション地への移行地
●事例8:工場地区内の二方路で、一部が高圧線下地
●事例9:工場地区から戸建住宅地域への移行地
●事例10:マンション適地に該当するか否かが問題になった事例
―(1)商業地域と準工業地域にまたがり、周辺地域にはマンションが多い土地
●事例11:マンション適地に該当するか否かが問題になった事例
―(2)大通り沿いに存する二方路地
●事例12:マンション適地に該当するか否かが問題になった事例
―(3)基準容積率が240%以上で、特定道路の容積緩和で使用可能容積率が300%の土地
●事例13:その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく広大か否かが論点となった事例
―(1)それほど規模が大きくなく、奥行もそれほどない土地
●事例14:その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく広大か否かが論点となった事例
―(2)第一種低層住居専用地域内にある駅前の土地
●事例15:その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく広大か否かが論点となった事例
―(3)第一種低層住居専用地域内の高級住宅街にある土地
●事例16:市街化調整区域内の事例
―(1)周辺地域に戸建住宅は多いものの、開発事例がない土地
●事例17:市街化調整区域内の事例
―(2)戸建住宅が散見される市街化調整区域内の土地
●事例18:市街化調整区域内の事例
―(3)周辺地域に開発事例はあるが、敷地延長で行われている場合
●事例19:その地域特有の努力規定がある角地
●事例20:敷地延長による区画割り分譲が見あたらない二方路地
●事例21:経済的合理性を重視して広大地評価を適用した二方路地
●事例22:土地の個別的要因を総合的に勘案して判断された三方路地
●事例23:開発を了しているか否かが問題とされた事例
―(1)店舗(スーパー)の敷地として利用されている土地
●事例24:開発を了しているか否かが問題とされた事例
―(2)駐車場として利用されている土地
●事例25:第一種低層住居専用地域内にある不整形地
●事例26:準工業地域内にある不整形地
●事例27:第一種中高層住居専用地域内にある不整形地
●事例28:マンション適地に該当するか否かが問題となった不整形地
●事例29:地積が3,000uを超える不整形地
●事例30:不整形で間口狭小な土地
●事例31:路地状部分(買収部分)にも転回広場が必要とされた不整形地
●事例32:2か所で接道しているコの字型の不整形地
●事例33:変則的に三方路となっている不整形地
●事例34:国道の測道沿いに存する土地
●事例35:二項道路に面しているためセットバックが必要とされる土地
●事例36:高低差がある角地
●事例37:高低差がある中間地
●事例38:利用方法が戸建分譲住宅とマンション開発に分けて決定されている土地
●事例39:行政指導により公園用地(緑地)を無償で提供するよう求められた土地
●事例40:取付道路が必要とされた無道路地
●事例41:水路占用許可が必要とされた無道路地
●事例42:市街地農地と生産緑地を一体で利用している土地
●事例43:著しく不整形で区画割りが困難な土地
●事例44:隣接地との事情により開発道路が必要とされた土地
●事例45:戸建分譲住宅が最有効使用であるとされた高圧線下地
●事例46:仮換地案の容積率は300%であるが、従前地の容積率は100%である区画整理事業中の土地
●事例47:県道沿いに入り口はあるが、店舗敷地としては使用できない土地
●事例48:ほぼ中央部分に赤道が介在している土地
●事例49:条件付きで開発が可能とされた土地
●事例50:開発にあたって道路用地を買収しなければならない土地
●事例51:進入路が開発道路として認められた土地
●事例52:現に賃貸アパートが建っており、開発法の試算による意見書を添付して更正の請求をした土地
●事例53:現に賃貸アパートが建っており、経済的合理性から判断して広大地評価が適用された土地

■参照通達・企画官情報・その他■
○財産評価基本通達24−4《広大地の評価》
○平成16年6月29日付資産評価企画官情報第2号:財産評価基本通達の一部改正について【16年情報】
○平成17年6月17日付資産評価企画官情報第1号:広大地の判定に当たり留意すべき事項【17年情報】
○No.4610:広大地の評価


【本書に関する問合せ先と販売価格】

株式会社 プログレス

http://www.progres-net.co.jp/
160-0022 新宿区新宿1-12-12-5F TEL 03-3341-6573(編集部)

『【事例詳解】広大地の税務評価−広大地判定のポイントと53の評価実例』

(平成2111月発行)
販売価格:3,150円(税込み。本体価格:3,000円)



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 * * * 研修活動 * * *
日税不動産鑑定士会では様々な研修活動を行い、会員相互の専門的知識と技能の向上を図っています。
以下に最近実施した研修をご紹介します。
    
実施日 研修内容 講師
平成21年(2009)11月19日 最近の相続税調査の傾向と上手な対応策 國武 久幸先生
平成21年(2009)10月26日 「継続地代の実態調べ」についての解説 横須賀 博先生
平成21年(2009)6月18日 「マンション管理士から見た管理組合運営のポイント
〜マンション管理のあれこれ」
小菅会計事務所
小菅 教良
平成21年(2009)5月21日 「事業承継税制について」
薬袋税理士事務所
薬袋 正司
平成21年(2009)4月23日 「貸し宅地の更新料、その他について」
宇野 貞司
平成21年(2009)3月26日 「平成21年の不動産税制改正と事業承継税制の創設
 〜 その対応策を巡って」
鵜野 和夫
平成20年(2008)12月16日 「損失補償における土地とその権利の評価」 海老原 彰
平成20年(2008)11月19日 「地価を巡る点と線など」 株式会社 横須賀不動産鑑定事務所
横須賀博
平成20年(2008)10月16日 「贈与税の評価で争われた最近の事例等から」 税理士法人タクトコンサルティング
遠藤純一
平成20年(2008)9月24日 「広大地の評価通達・情報の問題点と実務的対応」 下崎寛
鵜野和夫
平成20年(2008)6月9日 「新基準において位置づけられたDCF法について」
奥田かつ枝
平成20年(2008)5月12日 「マンション立退料についてのアプローチ」
馬場喜一
平成20年(2008)4月22日 「定期借地権を巡る最近の傾向」
〜事業用定期借地権の改正
〜地代改定に関する最近の判例
〜一般定期借地権普及に関する問題点
勝木雅治
平成20年(2008)3月25日 「どうなる不動産ファンド、地価への影響は」
サタスインテグレイト
佐藤一雄
平成20年(2008)1月22日 「平成20年度税制改正大綱について」
平川忠雄
平成19年(2007)12月5日 鑑定評価に役立つ建築知識
一級建築士
秋山英樹
平成19年(2007)11月19日 広大地の評価について
宇野貞司
平成19年(2007)10月22日 テーマ@:私道の税務評価と鑑定評価
テーマA:私道の法律と接道義務との関連等
鵜野和夫
黒沢泰
平成19年(2007)6月15日 中間省略登記の実務上の問題点及び代替
方法としての直接移転売買方式について
吉田修平
平成19年(2007)5月23日 離婚時の年金分割について
小菅教良
平成19年(2007)4月25日 「中小企業の事業承継とM&A」
〜最近の実例紹介を中心に〜
横川雄一
平成19年(2007)3月29日 「東京貸ビル市場の最近の動き」
増田富夫
平成19年(2007)1月12日 「平成19年度税制改正大綱について」
平川忠雄
平成18年(2006)12月12日 「事例に基づくM&Aと企業組織再編成の実例とポイント」
山田毅志
平成18年(2006)11月20日 「物納制度大改正 その実務と対応」
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平成18年(2006)9月25日 「J-REITファンドの今日的課題について」
板坂 正人
平成18年(2006)7月4日 「急傾斜の市街地山林・農地の評価を巡る裁決例から」
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平成18年(2006)6月7日 「新会社法における株式会社の計算」
(1)会計の原則(2)会計帳簿等(3)資本金の額等
「純資産の部」の問題点及び税法との関連性について
梅田 一博
平成18年(2006)4月26日 「相続・相続税の実務」
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平成18年(2006)3月27日 「税務評価にかかる裁決・判例から」
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平成17年(2005)12月1日 「無道路地の評価と囲続地通行権について」
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平成17年(2005)10月27日 「最近の継続家賃の考え方」
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−広大地評価について
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平成17年(2005)6月21日 「評価の適用と実務上の対応について」
−建築基準法上の道路でない通路に路線価が付されている場合
−庭内神祠について
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平成17年(2005)5月24日 「不動産登記法の改正について」
−オンライン及び郵便による登記申請について
−権利証及び保証書の廃止について
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平成17年(2005)4月26日 「企業収益による収益価格と賃料」
田原 拓治
平成17年(2005)2月3日 「競売あれこれ」
小菅 教良
平成16年(2004)12月22日 「民事再生法における法人税等の取扱いと不動産の評価」
十文字 良二
平成16年(2004)12月2日 「文化財建築物のある敷地及び埋蔵文化財のある土地の評価」
吉田 浩
平成16年(2004)10月26日 「特定路線価の評価」
宇野 貞司
平成16年(2004)9月24日 「広大地の評価方法の大幅改正について」
下崎 寛
平成16年(2004)6月24日 「公益法人の税務」
若林 孝三
平成16年(2004)5月25日 「定期借地権の現況」
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平成16年(2004)4月28日 「借地権価格の萌芽とその終焉」
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